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MovableType.netの長所と短所

  • 2019年6月作成
  • 2019年6月18日更新
  • Web

MovableType.net は個人的に今流行りのCMSサービスです。

2015年から開始されたサービスですが、自分が当時見たときは「あ、プラグイン使えないんじゃ論外だ」とスルーした記憶があります。ただ徐々に標準の機能が追加されてMovableType.net自体が実用的になっていることや、ソフトウェア版の無料プラグインのリスクや自前で開発したプラグインの運用コストなど、何年も運用しているとソフトウェア版が必ずしも最適とは限らないことが分かってきました。

MT(ソフトウェア版MovableType)とmovabletype.netの違いについては公式ドキュメントにもちろん載っています。

ここからは個人の感想です。

MovableType.netの長所

サーバーレス

  • 再構築がない。デフォルトでダイナミックパブリッシング状態なので、記事やテンプレートが増えてきて「再構築に1時間かかる」ようなことは起こりえない。長い再構築は1日の生産性を下げるので本当に辛い。もちろん、MTのせいというよりはそんな作りに作った人が悪いのだが。mt:Includeされるテンプレートモジュールを更新したら、もちろん全てのブログに反映される。各ブログを開いて再構築する必要はない。
  • サーバー管理者が不要。エンジニアが何人いてもMTの運用の仕事は無くて済むなら無いほうが良いに決まっている。その分他のことにリソースを割くことができる。
  • アップデート対応が不要。自分は冬休みやGWにいつも個人用のMTのバージョンアップ対応をしている気がする。
  • 負荷に強い。というか負荷がかかるような使い方がしづらい。このサービスはAWSに置かれているため、急なアクセス集中によってすぐに落ちてしまうソフトウェア版Wordpressのようなことはほぼ無い。絶対に落としたくない場合は、CDNの利用もできる。(アドバンス250プランのみ)

機能

  • 差し替え予約機能がとても便利。一度公開した記事を「決まった時刻に公開する」「予め下書きを準備しておく」ことができる。ただし1記事に1予約ずつなので、「30分ごとに更新したいが全て予約しておきたい」などはできない。
  • ワークフロー機能があり、公開前に他の人にレビュー依頼することができる。
  • リダイレクト機能が便利。頻繁に.htaccess触りたくない。(ただし100個まで)
  • テクニカルサポートのフットワークが軽い。バグを報告すると結構すぐに直してもらえる。
  • どんどん機能追加される
  • 管理画面のIPアドレス制限で、不正ログイン対策ができる。(ただし10個まで。範囲指定可能)
  • 無料SSLにも有料SSLにも対応。


MovableType.netの短所

短所と書いていますが、ソフトウェア版との棲み分けと解釈できるものが多く「この短所があるから駄目」というよりは「この仕様をどうやったら自分は許容できるか」考えてもらいたいです。特に中小企業の受託開発においては、制限事項に致命的なものがないならなるべく MovableType.net にしておいたほうが後で楽なのは明らかです。

価格

  • (商用だとかなり安く感じるが)個人利用だとちょっと価格が高い。ごく普通のブログを1個しか作らないならWordpress.comの方が安い。
  • 1ウェブサイトごとに1契約なので、サブドメインが5個あるとしたら5契約必要になる。そしてお金がかかること以上に、mt:Includeで別ウェブサイトのテンプレートモジュールが参照できないことが一番痛い。ヘッダーやフッターを共通化できない。

制限

  • ブログの作る場所は「第1階層」と決まっている。nemusg.comがウェブサイトなら、nemusg.com/blog/ となる。nemusg.com/site/blog1/ と nemusg.com/site/blog2/ で別ブログにすることはできない。元々ソフトウェア版で複雑な構造にしている場合、これが致命的になることはありそう。
  • 結構使えないMTタグが多いので、正直なところMTとは別もの。(MTタグ差分表見てね。)
    • mt:Includeのfileが使えない。ヘッダー共通化や、別サブドメインの記事の最新情報などを読み込んで表示させるようなことができない。テンプレートモジュールを読み込む | MovableType.net 逆引き辞典 に「file」と書いてあるが記載ミス。
    • mt:Entries lastn=9999 はできない。lastn=99 まで。
    • 1テンプレートや記事に入れられる文字数が「10万文字まで」という制限がある。利用規約などテキストが長いページで困ることがある。一応回避策はあり、テキストを複数の記事に分割し、カテゴリのアーカイブテンプレートで見せればよい。
  • カテゴリは3階層まで。個人的にはそれ以上必要になったことはあまりない。
  • 記事でMTタグを有効にすることはできない(ソフトウェア版ではできる)。MovableType.netの場合差し替え版が便利なので記事でなんでも作りたくなるのだが......。
  • プラグインは導入できない。ソフトウェア版MTに比べると拡張性がない理由の1つ。ただしすごく使われそうな機能については備わっているので今の所困っていない。
  • PHPは一切書けない(動かない)。個人的には「きりが無くなる」のでMTにPHPを書くことは反対だが、要件によっては必要なこともある。

機能

  • テンプレート更新時、タグエラーが起きていても保存できてしまう。そして再構築不要なのでエラー画面が出ていることはページを見てから気がつくという形なので怖い。プレビューをちゃんと押してから保存や更新を押そうということだが、エラーがあるなら保存できないようにしてほしい。
  • 検索機能がない。Yahoo!カスタムサーチが2019年3月31日に終了し、有料プランが現状無いGoogleカスタム検索(広告付き)しか選択肢がないので商用ではとても困る。(2019/6/6追記)追加されました。CDNにも対応しているので負荷にも強い仕組みらしく、一気にソフトウェア版超えかも。サイト内検索機能を徹底解説! - MovableType.net 活用ブログ
  • ワークフロー機能のまだまだな部分。一度承認するとそれ以降は自由に更新できるようになってしまうのと、承認依頼の一覧画面がないので大量に承認依頼がくるとスルーしてしまうなどの課題あり。GitHubのプルリクエストの一覧みたいなのがほしい。
  • ワークフロー承認画面の差分表示がバグっている。背景クリックで閉じれない&pタグが省略されている。 (2019/6/7)改善されました。
  • カスタムフィールドは1ブログに対して10個まで。個人的に20~30カスタムフィールドを使うブログは誰も運用しない化石ブログに必ずなるので、これでいいのではとも思える。
  • これはWordPressとの比較だが、別のユーザーが記事を編集しているときの「○○が編集中です」表示がない。
  • アイテムはドラッグ&ドロップによるアップロードに対応しているが、ファイルマネージャーは対応していない。(2019/6/17修正 複数アップロードには対応していました。すみません!)
  • CDN対応した状態で共有プレビューが表示されるのに時間がかかる。(URLを渡して表示してもらうと最初の30秒ぐらいはページが真っ白。)
  • (6/18追記)「差し替え版の公開が予約されました」メールの差出人が、「承認依頼を送った人」ではなく「最初に記事を書いた人」なので紛らわしい。

短所ではないがハマったこと

  • インデックステンプレートに「hoge.html」を下書き状態で保存しておいて、記事で「hoge.html」を作成&公開してしまうとインデックステンプレートの下書きが優先され「404」になり焦る。インデックステンプレート側をリネームするか削除すると解決。
  • 変数にはハイフンは非推奨。そしてそれがわかりにくい。($hoge-x は使えないが mt:GetVar name="hoge-x" では使える。)

参考

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